「肩を上げると痛い…」「着替えのときや洗濯物を干す動作がつらい…」
このような症状でお悩みの方はいませんか?
日常生活の中で、肩を使うたびにズキっとした痛みや引っかかりを感じる場合、それはインピンジメント症候群かもしれません。
初期のうちは軽い違和感ですが、放置すると動かせないほど悪化し、四十肩・五十肩の原因のひとつにもなります。
本記事では、この「インピンジメント症候群」について、解剖学的知見・整体的視点を交え、解説していきます。
だんだんと悪くなる肩
実際に、インピンジメント症候群で苦しむ方は非常に多く、
- 痛みで夜眠れない
- 湿布や痛み止めでは一時的にしか楽にならない
- 病院で「年のせい」と言われて終わった
- 動かすたびに「ゴリゴリ」と音が鳴る
この状態を放っておくと、肩関節の動きが制限される「凍結肩(フローズンショルダー)」になるリスクもあります。やがては関節の拘縮や腱板断裂といった深刻な障害につながることも…。
こうなる前に、正しい知識と対処法を知ることが、痛みの改善と予防につながります。
肩の状態はどうなっているのか?
それでは、解剖学的観点からインピンジメント症候群の全貌を見ていきましょう。
◆ インピンジメント症候群とは?
インピンジメント(Impingement)とは、「衝突」「挟み込み」という意味。
肩関節においては、腕を上げたときに肩甲骨の肩峰(けんぽう)と上腕骨頭の間で腱板や滑液包が圧迫される状態を指します。
具体的には、
- 棘上筋腱(ローテーターカフ)
- 肩峰下滑液包
が、上腕骨と肩峰との間で挟まれ、炎症や摩耗が起こります。
◆ 原因
主な原因は以下の通りです。
① 肩甲骨と上腕骨の動きの不均衡
本来、肩関節の運動は「肩甲上腕リズム(Scapulohumeral rhythm)」に従って動きます。これが崩れることで挟み込みが発生します。
② 腱板(ローテーターカフ)の筋力低下
特に棘上筋・棘下筋・肩甲下筋などが弱化すると、骨頭の安定性が低下し、摩擦が増加します。
③ 猫背や巻き肩などの姿勢不良
肩甲骨の前傾や内旋が強まると、肩峰と上腕骨の間が狭まりやすくなります。
④ 繰り返しのオーバーユース
野球、テニス、バレーボールなどの腕を上げるオーバーヘッド動作を繰り返すスポーツに多く見られます。
◆ 症状
- 腕を横から上げる途中(特に60〜120度)での強い痛み
- 夜間痛(就寝中に肩が疼く)
- 動作の開始時の激しい痛み(起始痛)
- 動作中の「引っかかり感」や「ゴリゴリ音」
- 放置による可動域制限
◆ 診断
担当医にもよりますが、整形外科では主に以下の検査を行います。
- Neer(ニアー)テスト
- Hawkins(ホーキンス)テスト
- MRI/エコーでの画像診断
上記テストで再現される痛みによって、腱板損傷や滑液包炎が疑われます。
整体でのアプローチ
◆ インピンジメント症候群に対する整体的アプローチ
当院では、以下のような根本的改善を目指す整体施術を行っています。
たとえ症状が治まったとしても、骨格の位置が正常でない、動きが悪いと、肩の負担が続くのでまたつらくなる可能性があります。
① 姿勢の評価と調整
猫背・巻き肩などによる肩甲骨のポジション異常を整えます。
特に「肩甲骨の動き」が大切です。
② ローテーターカフの調整
肩を安定させる筋肉群である、棘上筋・棘下筋・肩甲下筋などを、Ken Yamamotoテクニックを用いてアプローチします。
③ 肩甲胸郭関節の可動域改善
肩甲骨と肋骨との間(肩甲胸郭関節)の滑走を改善することで、肩の可動範囲が拡がります。
④ 骨盤・体幹の連動性調整
インピンジメントの根本原因が体幹や骨盤の不安定さにある場合、全身のバランスから整えることが不可欠です。
こんな方は整体をお試しください
インピンジメント症候群にお悩みの方で、以下に当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください。
- 肩を上げると痛みが出るが、病院では「異常なし」と言われた
- 湿布や薬ではよくならなかった
- 根本から身体を整えたい
- 手術は避けたいが、症状は何とかしたい
- 早く元の生活に戻りたい
悩んだらぜひ相談ください。
当院「楽盛堂」では、構造・運動・神経のバランスを見ながら、個別に対応した整体を提供しています。
肩の痛みが続くことで、仕事や家事、スポーツへの意欲まで失っていませんか?
つらい症状に悩む前に、今こそ身体を見直すチャンスです。
「イタミのないカラダへ」――あなたの肩、本来の動きを取り戻しましょう。